自社の当たり前、世間とのズレ

以前、某飲料メーカーが、公式ホームページの採用ページに、素手でトイレの便器を掃除している画像を載せ、話題となりました。
中には衛生面を問題視する声や、もうそのメーカーの飲料は飲まない!といった宣言までする人もいたほど。

教育方針としてのトイレ掃除

メーカーによれば、「環境は、心の鏡、、心は直接磨くことができないので、環境を磨くことで、心を磨くことができる」と、説明しています。
社長のブログによると、100年続いている会社を守れるよう、良い社風と強い企業文化の根をつくるため、トイレ掃除に力をいれることとなった、と自社のトイレ掃除文化のはじまりについて語っています。
また一社員は「問題の核心を掴むため、素手でトイレ掃除」、「トイレの水も飲める」といったコメントをしており、その方針に共感し、受け入れている様子もうかがえます。

たしかに、清掃を通して、他の人のことを考える思考が身についたり等、メリットがあることとは思います。
また会社にはそれぞれの教育方針があり、方針をもとに社員教育がなされ、その会社に役立つ人材を育てていくものと思います。

世間とのズレ

しかしそれが「素手」である必要があるのでしょうか。
購入者側の意見とすれば、トイレは汚いイメージがあり、素手でトイレ掃除をしているとなると、細菌感染の観点からも衛生面で不安を持たれるのも仕方がないように感じます。

会社のために良かれと思って行われている社内の教育方針や習慣、これが世に出た時どんな反応があるか、少し立ち止まって考えてみるのは大切なことです。
自社の当たり前と、世間の考えとに大きなズレがないでしょうか。そのズレは世間で「そこまでしているなんて、それはすごい!」と感動してもらえるようなものでしょうか。

せっかく行われている企業努力が、世間に受け入れられるものでなければ、それは無駄になりかねません。
さらに今は何でもネットを通して情報が広く発信される時代、思わぬ批判を受け、企業のイメージダウン、損失につながることもあるからです。

会社という閉ざされた空間の“当たり前”ですら、リスク管理は大切な時代です。

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匿名
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匿名

良かれと思ってやっても、世の常識から外れていることが、ほかにも沢山あるんでしょうね。

匿名希望
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匿名希望

前の職場は、ゴム手袋は使ってましたが、便器の奥まで手を突っ込んでスポンジで洗ってました。そのうちにトイレブラシに変わりましたが…。意外と、慣れてしまうと何とも思わないみたいで、慣れってこわい。

匿名希望
ゲスト
匿名希望

SNSの普及により、意識していようといまいと社会全体の方向性を左右するメディア力をみなが持つようになりました。また匿名で発信できるため(この投稿も匿名ですし…)、SNSでの意見は両極端に分かれる傾向がある、という記事を読んだことがあります。企業としては、たとえ少数意見であったとしても否定的な意見は看過しにくく、コンプライアンス遵守に敏感にならざるを得ない状況にあると思います。法令を遵守しているかどうか、社内規範に従っているかという観点だけでなく、一人一人が自ら倫理観を持って決断できる社員を育てることも企業に求められるようになっていると感じます。

30代会社員
ゲスト
30代会社員

これだけやってます、という自慢が、仇となるとは。