非大卒者にも分かりやすい新入社員研修

文部科学省「令和4年度学校基本統計(学校基本調査報告書)」の、高等学校卒業者の学科別進路状況による就職率の割合は、工業科62.6%、水産科61.6%、農業科47.8%、福祉科45.1%、商業科35.3%、家庭科32.5%となっています。

このように職業科で学んだ高校生の4割~6割の進路が就職であることを考慮するなら、当然、高卒で入社した社員に対しても新入社員研修を実施する必要があります。

受講者の背景を踏まえた研修

大卒者と高卒者では背景が異なります。例えば、高卒の新入社員の年齢は18~19歳で、親元や実家暮らしであることが多く、アルバイト経験も少なく、かつ、自ら選択するというよりも学校の先生や周囲からの進めで就職するというケースが多く見られます。そのため、受け身の姿勢がとりわけ強く、基本的に仕事中は指示待ちになりがちです。会社からお金をいただいて働くことの意味について、しっかり理解する必要があります。また、高卒者の離職率が37.0%と、約4割にも上るため、職場では年齢の近い人がおらず、年齢が離れた人とのコミュニケーションを図らなければならないものの、どうしていいか分からない、というケースもあります。

高校生活では、「職業」に特化した専門知識については習得していても、「ビジネス」で使用する言葉遣いや思考については学ぶ機会は少ないでしょう。しかし、これまでの企業研修の多くは大卒者向けで、主に営業やオフィスへ出勤するような企業向けに設計されているものが多い、というのが現状ではないでしょうか。
前述のような高卒者の特徴や背景を踏まえると、同じ新入社員だとしても、高卒者を中心に採用する企業様にとって、それらの新入社員に良いスタートを切らせるための研修の選択肢が少ないとお感じになるのではないでしょうか。また、大卒と高卒を一緒に雇用する企業様からするなら、「一緒に同じ研修を受講させてもよいのだろうか」と不安をお感じになるかもしれません。

高卒者が含まれるなら、とりわけ理解しやすい平易な表現を用い、現場で実践できるようなトレーニングを盛り込んだ新入社員研修を設計する必要があります。もし大卒者も一緒に受講している場合には、リーダーシップを培い発揮する機会を作り、相互に刺激を受けあえるようにする配慮も必要です。

弊社では、高卒者向けの研修や、高卒者と大卒者が混在する研修のご依頼を受け、ここ数年にわたり実践しながら内容をブラッシュアップして参りました。

ぜひ、貴社に入社される貴重な人材である新入社員研修にご活用ください。受講者の背景情報を踏まえ、どちらの背景を持っていたとしてもご満足いただき、社会人への変革を促す研修を提供して参ります。

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