質問力強化研修のススメ

質問力を向上させることは、どれくらい重要なことでしょうか?

厚生労働省の「若年者の就職能力に関する実態調査」によると、企業が採用に当たり重視する一番の能力は、「コミュニケーション能力」であることが分かります。しかしながら、採用後に習得度合いを「不満」であると感じる企業が多く、「コミュニケーション能力」については、満足した企業が16.7%に対し、不満と答えた企業が34.4%となっています。

これは、社員を採用できたはいいものの、実際の業務や現場においてコミュニケーションが図れないと感じている企業が多い、という実態を示しています。これでは、仕事を円滑に進めることは難しくなり、仕事のストレスが増大していく一方です。

質問力の重要性

とはいえ、仕事の話だけできればよいか、というとそうでもありません。いわゆる「雑談」の中で知ることのできる情報は多く、お互いの背景や性格、得意・不得意について知ることで親近感が芽生え、信頼関係を築いていくことができます。そうした職場内のコミュニケーションによる信頼関係の構築スキルは、ゆくゆくは顧客との関係にも影響を及ぼすものとなります。

業務上必要なコミュニケーションであれ、雑談であれ、会話を始めるきっかけの多くは「質問」にあります。どのような質問を投げかけるかによって、その後の会話の展開を大きく左右していきます。つまり、質問力はコミュニケーションの質に直接影響を与える、とても重要なスキルなのです。

例えば、昨年私はコロナで一週間ほど休んだのですが、その後よく聞かれた質問に、「後遺症、大変じゃない?」というものがありました。個人的には、体力の消耗は感じたものの、取り立てて「後遺症」というものを感じていたわけではなかったので、「それほどでもないです。」「大丈夫です。」と答えるにとどまりました。「後遺症がある」ことを前提で質問されたことに違和感があったことと、「大変か大変ではないか」の2択の返答を求めるクローズドクエスチョンでは、「いいえ」と返答するしかなく、会話はそれで終わってしまいました。

一方、「コロナの後、体調はいかがですか?」というような、返答の幅が広いオープンクエスチョンをされた場合には、相手の心遣いを感じることもでき、「ありがとうございます。まだ元の体力までは戻った感じはしないので、無理はしないようにしています。例えば昨日は…」と、コロナ後の体調について次々と話しやすく感じました。

質問力は鍛えられる

このように、質問の種類とそれぞれの特性を知って適切に活用できると、効果的に会話を発展させ、相手に心理的な負荷を感じさせることなく目的を達成しやすくなります。仕事上の指示や情報共有の場合であれば、認識の齟齬を未然に防いで円滑に業務を進める助けとなるものです。
こうしたスキルは、知識だけ詰め込めばよいのではなく、実践しながら体得していくことが大切です。また、効果的な質問をするには、相手に対する純粋な関心を持つ姿勢も必要になります。

弊社がご提供する質問力強化研修では、相手の話をよく聞き、関心を高めて多角的な質問を行えるよう、「質問力養成100本ノック」などの実践編も含めた研修を提供しております。

ビジネスマナー研修を終了した後の新入社員への付加的な研修としても、また、2年目社員、3年目社員向け研修としてもご利用いただいております。もちろん、これまでコミュニケーション力についての研修は実施したことがなかった、という企業様や中堅社員の方々にもお役立ていただける内容となっております。

1日コース、または2時間~3時間で行える半日コースと、状況に応じてカスタマイズ可能でございますので、お気軽にお問合せ下さい。

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