データ改ざんは無くならないのか
免震、制振装置に関するデータ改ざんが明るみに出ました。
地震による揺れを抑える装置で、東京都庁をはじめその同じ型の装置を使用する建物に対して、適切な対応が求められます。
また免震や制振装置へのわたしたちの信頼を大きく揺るがすものとなっています。
たった数時間が惜しかったのか?!
企業側の会見によると、本来、検査基準を満たさない場合、装置を分解し、調整する必要があるが、その作業に3~5時間かかるため、納期上の問題でデータを改ざんしていたというもの。しかも驚いたことに、その改ざんの仕方は口頭で引き継がれ、これまで15年もの長い間行われてきたとのことでした。
15年間と考えると、その間には東日本大震災がありました。先日も大阪、次いで北海道で大きな地震が発生し、地震の恐ろしさをあらためて感じていた方も多いと思います。
そんな中、どのような気持ちで継続的なデータ改ざんが行なわれていたのか、、考えても理解できません。
人命を守りうる製品をつくる企業として、社会的責任よりもむしろ社内事情が優先されてしまっていたとすれば、本当に情けない話です。
社会から求められる責任
日本のものづくりは素晴らしいと世界的にも良い評価を得る一方で、このような企業の倫理観の低さを目の当たりにすると、残念な気持ちでいっぱいになります。
技術やサービスの向上も大切ですが、企業として社会に対しどんな責任を負っているか、ひとりの社会人としてのモラルはどうか、今一度原点に立ち返って考える必要があります。
もはやどの企業でも最重要視されているはずの“コンプライアンス(法令遵守)”は、どうなっているでしょうか。形だけになっていないでしょうか。
じっくり考え、必要な改善を行ない、健全に成長してゆきたいものです。
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